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PatentSight Summit Japan ONLINE ご講演レポート
『知財部門における情報分析活動と、新しい価値の創出』
ソニー株式会社
「知財活動の意義の裏付け」 としてPatentSightをご活用
Sony様は、データドリブンの戦略的な知財活動を行うべく、2008年より情報分析に力を入れて活動されています。ご講演では、PatentSightにて算出される一指標である 「Competitive Impact(CI)」 や 「Technology Relevance(TR)」 の活用事例をご紹介いただきました。
図1の縦軸であるCIは、特許ファミリーの経済的価値を示す指標です。図1によると、Sony 様の保有特許群は、件数を絞るとともに価値(CI値)が増加しています。そして、情報分析に力を入れ始めた2008年頃からは更に傾斜をつけてCI値が上昇しています。これは、情報分析を通じてメリハリのある出願を行う等の知財活動の意義の裏付けとして捉えることができます。
図2の縦軸であるTRは、被引用情報に基づいて算出される指標です。図2は、Sony様の知的財産インキュベーション部が主導する「知財協業テーマ」毎(一部)のTRを比較したマップです。同時期のSony全体の平均よりも遥かに高いTRを示すテーマAや、件数が多いもののTRが低いテーマFなどが炙り出されています。本マップにて特許群の価値が可視化されることで、活動に対する自信にもなるとのお話でした。そしてSony様は、可視化されたマップを活用し、活動の振り返りや戦略策定に役立たせているとのことです。
また、知的財産インキュベーション部が主導して立ち上げた新規事業である「Triporous™(トリポーラス)」 のお話も大変興味深いものでした。Triporousは籾殻から生まれた天然由来の多孔質カーボン素材です。Sony様はこのTriporousに関して、サプライ
チェーンにおける 材料基礎 → 材料加工・用途 → 加工製品 → 最終製品 まで戦略的に幅広く特許網を構築しています。特許権によって参入障壁を築くのみならず、「技術の可視化(=特許出願)によって異業種の会社との協働が進み、オープンイノベーションに繋がりやすい」 とのお話が印象的でした。
分析結果を戦略策定に役立てるだけでなく、知財活動の意義の可視化を通じたメンバーのモチベーション向上にも寄与 ― PatentSightを最大限ご活用いただき、嬉しい限りです。
ご講演中の矢藤氏
講演者:
統括部長 矢藤 有希 氏
〒106-0044
東京都港区東麻布1丁目9-15
東麻布1丁目ビル
電話(代表): 03-5561-3551
Eメール: info-jp@lexisnexis.com
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